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バヒュッテ 白川北山

2024.08.28

2024年09月のイヴェント

■9月はイヴェントございません。
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台風がやってきて、夜、外では蟋蟀の鳴き声がちらほら聞こえています。雨は降っていません。まだまだ暑いですが季節は少しずつ秋に向かって進んでいるようです。ひやおろしもそろそろ酒屋に並び始める頃でしょうか。読書や装いの準備もぜひ当店で。Same time,same place。いつも通りのバヒュッテでお待ちしています。9月もよろしくお願い申し上げます。

///最近の読書の収穫
⚫︎東辻賢治郎『地図とその分身たち』(講談社)
しばらく続いている朝の30分程の読書習慣で七日間くらいで読み終えた1冊。2章読むとだいたい30分でその感覚も朝読書にぴったり。発売日に購入(大切!)、ソルニット経由で翻訳者としてその名前を知り単著を読みたいなと思っていた書き手のひとりとして頭の中に入れていた人なのに、近刊情報チェックを怠り発売日になって知る、担当としても(読者としても)失格な1冊として記憶に残る。この本を読んでいて思い浮かべたのは余波舎の涌上さんの書いた文章。特に最終章、涌上さんが読んだらどう思うか聞きたい。このあいだ余波舎に行ったときにフェアの一角にやっぱり積んであったこの本を見つけ、話題をふって聞きたかったのはそのことだったのだけど、涌上さんの「この人、きっと小説も書くと思います」とか「東辻さん、ゼーバルトとかバージャーみたいなフィクションとノンフィクションを行き来する、日本にはあまりいないシームレスな書き手になりそう」の会話に嬉しくなってしまってそのまま帰ってきてしまったのだった。それにしても嬉しかった、こういうことも店があるから聞けるんだよなあと、読書の繋がりが地に広がっていく様を目の当たりにし、勝手に噛み締めた2024年のとても暑い夏の昼下がりでした。というわけで皆様、好きな店には徹底的に通いましょう。